三原市は’05年3月22日に三原市、本郷町、久井町、大和町が合併して新しい市となった。人口は’06年4月末現在で約10万50000人、世帯数は約4万3122世帯となっている。
「ケア・ビレッジなごみ」は三原市城町という三原市有数の好環境に立地し、JR三原駅から徒歩2分の利便性の高い場所に位置している。松下クリニックの松下和太郎医院長は2代目医院長としてクリニックを継承し、10年前から同クリニックに勤務している。松下医院長は整形外科が専門で、松下クリニックは整形外科とリハビリテーション科を標榜する18床の有床診療所として、地域の信頼が厚い。
松下院長は次のように語る。「私は地域の高齢化に対応すべく、リハビリを中心にした診療所として、バリアフリー化や広いリハビリテーションセンターの設置など機能整備を進めました。確かに人件費や病棟への設備投資を考えると、有床診療所の経営は年々厳しくなっており、病床を廃止して外来とリハビリだけにすることも検討したことがあります。ただ当院を信頼して来てくださる地域の患者さんのことを考えると、18床のベッドを残さざるを得ませんでした。“かかりつけ医”としての機能を持ちながら、病床を有していることで、患者さんには安心感を持っていただけるようです」
特に高齢者は外来で行う簡単な手術であっても、2〜3日入院することによる安心感が大きい。現在、三原市でも有床診療所は減少しており、整形外科の有床診療所は同クリニックを残すのみとなっているが、松下クリニックは「患者本位」の視点から入院機能を残し、高機能病院ではできないキメ細かなサービスを提供していこうというわけだ。
松下クリニックに入院しているお年寄りのなかには足腰の弱っている方もおり、また高齢者夫婦2人の生活で自宅に帰りたくても帰れないケースが多々出てくる。18床しかない病床では、どうしても社会的入院の受け皿になるには限界があるし、治療が必要な患者の入院にも差し支えることになる。
そこでもともと、クリニックのすぐ近くの駐車場があった土地を活用して、高齢者が安心して生活できる高齢者ケア付き住宅をつくろうというプランが浮上した。今以上に進展する地域の高齢化に対応すべく、松下クリニックを連携することによって、介護機能しかない単独型のケア付きマンションよりも、より高い機能を発揮できるのではないかと考えた。